木のはなし 

木は 住まいの基本 〜木を知る事は住まいをもっと知ること〜 

木は、住まいの基本です。木を知ることは、住まいをもっと知ること。木を熟知している目利きの大工さんならではの知恵を、ご紹介します。

木は住まいの基本
<生き節と死に節>最近では、節があってこそ自然な木の持ち味が出て良いといわれますが、かつて上等な木材は柾目で節なし、というのが重要な条件でした。木材の等級も節があるかないかによって左右されてしまい、節のある木は現在でも安い値段で取引されています。節とはいわば、木の内部にできた枝の根っこで、かなりの硬さを持っていることは、日曜大工の経験がある方はご存知の事と思います。のこぎりで引いてもカンナをかけても、節では引っかかります。そんなとき、のこぎりに引っかかると抜けてしまう節と、中々切れず硬さにてこずる節とがあります。これが死に節と生き節の違いです。<節は、人間で言えばしわの事でしょうか。「生きしわ」なら、価値があるのですね!>枯れ枝の根が木の中に残ったのが死に節で、周辺に隙間が出来て、製材した後に抜け落ちてしまいます。そうなると、当然強度も落ち、だからこそ低い等級にされてしまうのです。一方で伐採するまで生きていた枝の根である生き節は、板材になっても抜け落ちることはなく、むしろ節の無い木よりも表情が豊かになって、より自然な雰囲気を醸し出してくれます。節のないのが高級な木である、ということが今だに通用していて、山では「枝打ち」という作業が行われています。より付加価値の高い木を作るためですが、重労働であるとともに危険な作業でもあります。また、日本では、急勾配な山で植林していますので、引き出すにもコストがかかります。これでは、国産材が輸入材に比べて高価になるのも止むを得ないことかもしれませんが、木材を使う私たちが、もう一度「良質」という意味を考え直すことも必要ではないでしょうか。